先月23日(祝・木)に,
女子中高生向けシンポジウム「来たれ,リーガル女子!~女性の裁判官・検察官・弁護士の仕事と働き方って どんなんかな~」が大阪大学で開催されました。
当日は,晴天にも恵まれ,定員を超える223名の方に来ていただき,大変盛況となりました。
参加していただいた方からも,
「裁判官,検察官,弁護士について具体的なイメージを持つことができた。」,
「進路を考えるにあたって,具体的に,実際に働いている方の話を聞ける場は貴重だった。」,
「進路に迷っていたが,法曹に興味を持った。」,
「法学部や法曹について,いろいろな知識を得ることができたいい機会だった。」
「女性法曹は仕事が大変で家庭を持つことはできないというイメージがあったが,講師の皆さんのお話しから,女性も育児などとうまく両立して仕事をしていてポジティブに仕事ができると知ることができてよかった。」
等と大変好評いただき,シンポの趣旨を的確に受け止めていただき,ありがたく思っています。
近畿圏外である宮崎県,岡山県からも参加してくださった方がいて,とても嬉しかったです。
当日は,第1部で基調講演をしていただいた前国連女性差別撤廃委員会委員長であった林陽子弁護士から,女性法曹にまつわるクイズからお話しいただき,国連で人権保護のために多国籍の委員と共に活動されているご様子を写真を織り交ぜながらお話しいただきました。林弁護士の「日本では女性の法曹がまだまだ必要。」「40年前に戻って,再度職業を選べるとしても,また弁護士になるだろう。」とご自身の仕事に誇りとやりがいを感じられている様子が印象的でした。学生からは,「弁護士という仕事を通じて国連で活躍されていることで,活躍の場の広さを実感できた。」等の感想いただきました。
第2部では,大阪大学大学院高等司法研究科の水谷郁子教授がコーディネーターをしていただき,森純子裁判官,赤羽史子検事,佐藤倫子弁護士からそれぞれの働き方,仕事のやりがい,家庭との両立,法曹を目指した動機,学生へのエール等を話していただきました。具体的なお話しから,各法曹の実態を知ることができる内容で,また,「学生の内に,一杯勉強すること,また,興味のあることに打ち込むことは必ず将来役に立ちます!」という言葉に励まされた学生の方も多かったようです。
第3部は,模擬裁判を見て貰いながら,要所要所で刑事訴訟法の考え方等の解説を行い,学生の皆さんにも一緒に考えて貰いながら進める方式で行いました。臨場感ある模擬裁判に刺激を受け,「裁判傍聴に行ってみようと思う。」という感想もいただきました。
第4部のグループセッションは,学生の皆さんが選らんだ興味のある分野毎に,学生10名に講師が2,3名ついて,各分野の説明や質問に答えるという形式でした。少人数であることで講師と双方向に意見交換ができたことで,法曹を身近に捉えていただくことができたようで,大変好評でした。
また,ゆるキャラ「まさ子先生」の着ぐるみも登場し,シンポに賑わいを添えてくれました(「まさ子先生」は,日本で初めて女性で弁護士になられた中田まさ子さんをキャラクター化した鳥取県弁護士会のゆるキャラです)。
お休みの日に(しかも期末試験前の時期にもかかわらず!)ご参加いただいた中高生の皆さま,付添いいただいた保護者・教員の皆さま,告知等でご協力いただいた皆さま,本当にありがとうございました。
本シンポでは,約70名近くの法曹関係者が,未来の日本の司法を支える後輩達のため,準備を含め関わらせていただきました。関与した法曹にとって,本シンポが契機となって,法曹を目指す学生がいましたら,これ以上の喜びはありません!