法的紛争に巻き込まれたAさんのためにBさんが弁護士を紹介しました。その後、Aさんは、Bさんから紹介された弁護士に依頼をして無事紛争解決に至りましたが、Bさんから、弁護士の紹介料を支払うよう要求されました。
この場合、AさんはBさんに弁護士の紹介料を支払うべきでしょうか。
Aさんとしては、Bさんにもお世話になったということから、紹介料を支払いたいと考えるかもしれません。
しかし、Aさんは、Bさんに弁護士の紹介料を支払うべきではありません。
Bさんのように弁護士の紹介料を受け取る行為は、弁護士法72条に抵触するおそれがあり、刑事罰が科せられる可能性もあります。
弁護士の紹介料をとるような行為がされれば、弁護士を利用して不当な利益をあげることになり、国民の法律生活の円滑な営みが妨げられることになりますし、基本的人権を擁護し、社会正義の実現を使命とする弁護士の品位を害することにもなります。このため、弁護士の紹介料を受け取って稼ぐような業務をすることは、弁護士法72条により禁止されています。
弁護士の紹介料を要求されるようなことがあれば、それは弁護士法72条に違反するおそれのある行為ですので、ご注意下さい。
また、弁護士法72条に違反する疑いのあるケースがあれば大阪弁護士会法七十二条等問題委員会までご一報下さい。