前回証人尋問について感想を述べました。
遥かに昔です。
今回は、その続きで反対尋問について、述べます。
映画やドラマでは、一番ドラマチックですよね。
被告人の矛盾をつきつけ、狼狽する姿。
新たな証拠をつきつけ、証人が「嘘をついていました」
かっこいいですよね。
でも、そんな展開ほとんどありません。
私には、技術が拙いのか、ありません。
反対尋問は何を目指すのか、
理想としては、反対尋問は誘導尋問だとされます。
つまり、相手の答えをコントロールでき、それにより、相手の主張が
弾劾できれば、それが最も効果的です。
逆に相手の主張を重ねて言わせるような、「塗り壁」な尋問は、
ダメだと言われます。そんなくらいなら、尋問しない方がましなのですから。
でも、難しいのですよね。
本当に反対尋問は難しい。
そこで、私は、かっこよく矛盾を導くという尋問スタイルを辞めてみました。
自分ができないだけなので。
むしろ、自分の立証目標の範囲の中で
(あ、これ重要です。これ準備がひたすら必要です)
相手と会話することを心がけています。
すると、思わず親身な会話の中から、本音やこちらの言い分に沿うかのような発言がでてきます。
これ結構でてきます。
ここからが大事です。
そのとき、私、思わずという感じで、
裁判官と目を会わせます。
この目があったとき、無言で会話が裁判官と成立します。
この互いの会話が成立したとき、これが醍醐味です。
全然ドラマチックじゃありません。
でも面白いです。
是非尋問をご覧になってみてください。