はじめまして。大西賢一と申します。
今年度からブロガーの一員に加えていただきました。
弁護士登録26年目になってしまいました。どうかよろしくお願いいたします。
7月12日にオランダ・ハーグにある国際仲裁裁判所は申立国フィリピンの主張を認め、南シナ海における中国の海洋権益についての主張を却ける判決を下しました。
フィリピンの代理人は米国・ワシントンのポール・ライクラー弁護士だそうです。
新聞報道によると、ラ弁は1986年にニカラグアの代理人になり米国 を相手に勝訴(国際司法裁判所)したのを皮切りに、小国の代理人として英国、ロシアなどに勝訴してきたそうです。
勝訴後のインタビューとして次のやりとりが報道されていました。
記者:いつも小国を応援していますね。
ラ弁:私にできることはほんの少しだが、世界の不正義を正すことに少しは貢献していると思っている。大国からの圧力を受けている小国が世界には数多くある。小国はいつも犠牲者であり、権利を守るためには法による保護が必要だ。だから私はそうした小国の立場に立つ仕事をしている。
「うううっ、かっこいい。まるでわが国の弁護士法1条1項(弁護士は基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする)が人間に姿を変えたような人や。」
我が身を振り返って冷や汗をながしつつ、思わず、拍手してしまいました。
さて、インタビューの続きです。
記者:中国から嫌がらせはないですか。
ラ弁:ない。そんなことをしたのは米国だけだ。司法省や米連邦捜査局(FBI)から監視されたが、私にやましい点はなく、被害はなかった。
米国はいろんな意味で大国です。