ついに日本でのラグビーW杯が開幕し、先週土曜には何と世界ランク2位のアイルランドに日本代表が勝利。大金星を挙げました。
ということで日本中が大いに沸いているW杯の真っ最中にブログの執筆が回ってきた私としては、平昌五輪のフィギュアスケート、サッカーのW杯に続いて大イベントの記事を書けるチャンス、なのですが、残念ながらラグビーは前の2競技ほどは見ていない(今回も今日現在まだリアルタイムで見ていない)ので、観戦記というのは書けません。そこでここでは、なぜ私はサッカーや野球ほどの関心をラグビーに対し持てないのか、について書くことにします。
まず第一に、ラグビーはサッカーに比べ、日本代表が勝てるチャンスが乏しいと思っていたことがあります。
ただ、これは10年前のことで、前回のW杯からは日本代表の実力向上は目覚ましいものがあり、だからこそアイルランドに勝てたのです。
もともと、日本代表が勝てるチャンスが乏しいというのは、ラグビーは格闘技であり、体格がものをいう競技であり、日本は体格面でどうしても見劣りしていました。また、ラグビーは、サッカーのようなロースコアゲームではなく、ハイスコアゲームであるので、ジャイアントキリングが起こる可能性が少なく、日本が強豪チームに勝つ可能性は非常に低いということも言えました。
しかし、今の日本代表は体格面で見劣りしないようになりました。またこれは検証していないのですが、今大会は全般的にスコアが低くなってきている気がしています。アイルランド戦のスコアはあまり高いものではありませんでした。そのような要素が、日本代表の今回の活躍に繋がったと考えられます。
第二に、個人的には、サッカーと違ってラグビーの場合、ゴールキーパーがいないこともあり、日本人が何より大好きな、「たった一人で敵に立ち向かう(そして力尽きて倒れる)場面が見られないことが、ドラマ性を欠くのではないかと感じてもいます。
この、「たった一人で敵に立ち向かい力尽きて倒れる」がしばしば見られるのが野球で、特に高校野球などで絶対的エースと貧打のバックというチームが甲子園に出てきた日には、このドラマがよく見られます。ただ高校野球は近年投げすぎが批判されるようになり、今後は悲劇のエースも少なくなっていくのでしょう。
プロ野球でもそういうケースはたまにあり、かなり古い話で恐縮ですが1983年の西武対巨人の日本シリーズにおける、巨人の西本がその典型として挙げられると思います。
サッカーもW杯などを見ていても、強豪チームはキーパーがあまり目立たないのに比べ、日本の場合はシュートが山ほど飛んでくるので「たった一人で敵に立ち向かう」感があり、しばしば感動を呼びます。
ラグビーにはこの、弁慶の立ち往生以来、日本人に受け継がれた悲劇の要素がないように思います。
ラグビーW杯のことを書こうと思ったら、ラグビーにないものを書いてしまうことになってしまいました。ここで日本代表頑張れ、というと、何を今更感もあるのですが、でも頑張って1次リーグを突破してほしいと思っています。本当です。