Quantcast
Channel: 弁護士の放課後 ほな行こか~(^o^)丿
Viewing all articles
Browse latest Browse all 915

「家に帰るまでが登山」です

$
0
0

9月に入り,朝夕涼しく感じる日も増えてきました。

8月の台風,局地的な大雨,雷雨で楽しむことが出来なかったアウトドアを,秋空の下,楽しむことが出来たらなと思っている方も多いのではないでしょうか。

 

今日は,私の趣味のひとつ,山登りについて書かせていただきます。

 

登山人口が増えたこともあって,残念ながら,山での遭難件数が増えてきています。

ニュースに取り上げられることもありますので,登山をしない方でも遭難について耳にすることは多いのではないでしょうか。

 

山で遭難事故が起きた場合,救助に向かうのは,警察の山岳警備隊,消防の山岳救助隊,航空自衛隊の航空救難団,消防団,山小屋のスタッフ,地元の山岳会のボランティアの方々など様々です。

 

警察等の公的機関による山岳救助は,費用は公的負担となり,遭難者に費用が請求されることはありません。

一方,民間による救助の場合は,遭難者が費用を負担することになります。

 

警察等の公的機関が救助活動に従事する場合も,ヘリコプターは山岳救助のために配備されたものではありませんので,他の出動要請で使用されている場合は,民間のヘリコプター会社に出動が要請されることになります。民間のヘリコプターの場合,1日3時間ヘリコプターを飛ばすとおおよそ150万円の費用がかかるとのことです。

 

公的機関が対応しても,当然,同程度の費用はかかるため,無計画・無謀な登山をした結果,救助してもたう事態となった遭難者に対し,費用負担を請求するべきという意見も出てくるようになりました。

 

自然の中では,時として人間は無力です。また予期せぬ天候悪化に遭遇する可能性は誰にもあります。

 

事故にあわないためには,無計画な登山,無謀な登山をしないことが大切になります。

 

いくつかの県では,既に条例で登山届の提出が義務化され,罰則に関する規定が含まれている場合もあります。

 

そのような条例がない県で登山をする場合も,自分自身の登山計画を見直すため,登山届を作成し,提出することを強くお勧めします(万が一,遭難した場合の早期救助にもつながります)。

 

また万が一,怪我や遭難した場合に備えた準備も大切です。

 

色々な種類の保険が出ていますので,保険に加入するものひとつと考えます。

 

費用を支払うことで発信器(20グラム程度)が登山者に貸与され,それを付けていることで,受信機をもった警察,ヘリコプターによる早期発見が可能となるといったサービスもあります(発信器の電波は最長16キロ先まで届くとのことです)。

 

最近は,紙の地図ではなく,携帯電話にアプリをダウンロードし,GPSの地図アプリを利用し,登山を楽しむ人も増えました。電波の届かない登山中のGPS位置情報を,家族や友人などに随時通知可能なサービスを無料提供するアプリなども,この夏,リリースされています。

 

万全の準備で安全を確保しつつ,秋の登山を楽しみませんか。

 

無事に「家に帰るまでが登山」です。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 915

Trending Articles