今ではテレビドラマや新聞報道でも「パラリーガル」という名称が使われています。
この名称は弁護士の業務を補助する者を指していますが,弁護士会ではパラリーガルという名称を使用していません。弁護士倫理(非弁防止)の観点から名称だけが一人歩きするという懸念が理由の一つのようです。
ただ,我々弁護士の業務に事務職員の適切な補助が重要であることは言うまでもなく,事務職員の能力向上は弁護士業務の充実に繋がることも間違いありません。
日弁連では,パラリーガルという名称は使っていないものの,平成21年から事務職員の能力認定制度が始まっています。今年も認定試験が実施されました。
大阪弁護士会では,事務職員の認定制度の発展・充実と合格者にインセンティブを与えることなどを目的として,全国に先駆け,合格者用の身分証明書用紙として「ゴールド身分証明書」を販売したり,一昨年からは「合格祝賀会」を開催したりしています。
今年は10月11日(木)18時から「秋の事務職員交流会」(大阪弁護士会館2階)と銘打って,メディアでもご活躍中の亀石倫子先生にご登壇いただく予定にしています(ただし,大阪弁護士会会員と同会員の事務所所属の事務職員に限定の企画です。)。
世間では「パラリーガル」という名称が当たり前のように使われ始めている昨今,社会においても,そして弁護士業界においても,これまで以上に事務職員の重要性が理解され,名実ともに事務職員に係る制度を発展させる時期に来ているのではないでしょうか。