弁護士は,依存症の方と関わる機会が多くあります。
依存症については最近,メディアでもよく取り上げられるようになりましたが,今日は共依存についてお話したいと思います。
共依存は,大雑把には,「特定の人間関係に深く依存してしまい,生活に支障を来すようになっている状態」と言えます。
薬物依存症やアルコール依存症の当事者の周りには,当事者と共依存的な関係に陥ってしまい,「お世話係」のようになってしまっている方がいます。
これは,当事者が依存から抜け出す機会を奪ってしまう事にも繋がります。
共依存の人は,献身的で世話好きであり,その性質は多くの場面で良い方向に働きます。しかし,過ぎたるは及ばざるが如しで,かえって依存症当事者の依存症を支えてしまうこともあるということです。
家族に依存症の当事者の方がおられ,困難を抱えておられる方は,専門機関に相談されることをお勧めします。
私が仕事で以前から何度かお世話になっている,一般財団法人 Oneness Group(http://oneness-g.com/)は,家族介入といって,依存症当事者の家族のカウンセリング等の活動を行われており,特異です。
弁護士だけでは十分な手当てができない事件は数多くあります。
そういった事件では,他の分野の専門家の方と協力して仕事に取り組むことが必要になります。
Oneness Groupの時もそうでしたが,他の分野の専門家との協働は,普段の仕事では得られない知識や視点を得られるため,私にとっては楽しい仕事です。
今後他分野の専門家との協働・連携の機会を増やしていきたいと考えています。