こんにちは。室谷光一郎です。
最近は「リーガルハイ」「グッドパートナー」等のドラマの話ばかりを書いておりましたが、今回は憲法のことを書いてみたいと思います。
昨年から憲法が熱いように感じます。
そして、昨年の国会の中で、安倍首相が「芦部信喜」なる人物を知らなかったことがちょっとした話題になりました。
皆さん、「芦部信喜」なる人物をご存知でしょうか。
弁護士を含む法律家の皆さんなら、おなじみの司法試験の際の憲法「必読書」を記した芦部信喜東京大学名誉教授のことです。
この憲法必読書は「芦部憲法」とも呼ばれ、法律家の共通言語のひとつとも言えます。
が、芦部信喜先生のことや芦部憲法を知らなかったとして何か問題になるのでしょうか?
そもそも、法学部以外の方、法律家の方以外の方には、芦部信喜先生、芦部憲法の認知度が高いように思われません。それ自体は特に大したことではありません。
問題は芦部信喜先生、芦部憲法を知っているかいないかということではなく、憲法が熱いわりには、意外と憲法に関する基本的知識が政治家の皆さんにはすっぽりと抜けていることではないでしょうか。なかでも、憲法に関する基本的知識を身につけなくても、憲法遵守義務を負うべき内閣総理大臣になれるというシステムが存在するということではないでしょうか。また、主権者たる国民も同様に憲法に関する基本的知識を共有していないのではないでしょうか。
護憲/改憲を論ずる前に、国民の間で、憲法の基本的骨格、基本的知識を共有する場の形成、そして、少なくとも政治家には、もう少し突っ込んだ憲法の基本的骨格、基本的知識を学習する場を設定する必要があるように感じます。
なぜって?それは、憲法が最高法規だからです。
最高法規くらいは、せめて、勉強しましょう、そんなことは少なくとも、政治家の皆さんに求めてもよいように思います。
基本的認識を共有して、そこから護憲/改憲/加憲等の議論が盛り上るようになることを一国民として望んでいます。
私が、昨年からの憲法が熱い日々に接していて、最も感じることです。