「月刊大阪弁護士会 1月号」に,
お好み焼き・千房の中井政嗣社長の
インタビュー記事が掲載されていました。
私自身も,以前「セカンド・チャンス!」交流会の場で
中井社長からお話を聞く機会がありました。
そのことを記事にしています。
→以前の記事「職親プロジェクト」 参照
「職親プロジェクト」は,
民間主導で行われている
刑務所出所者・少年院出院者の
雇用促進を目指すの取り組みです。
これは,ボランティアでやっているものではありません。
あくまで企業がやっていることで,
更生施設ではありません。
やる気のある元受刑者・元出院者に対して,
社会の一員として,働いてもらうというものです。
インタビューの中で,中井社長が
職親プロジェクトの感想を語っていました。
「再犯を減らすには,とにかく職場だと。
私もこのプロジェクトに関わってからつくづく思いました。
だから,職場を提供するということがいかに大事か。」
再犯防止の観点からの就労支援は,
元犯罪者の更生を支援する,
という視点からだけだと見誤ります。
何よりも国費削減に繋がります。
また,企業にとってもメリットが多く,
そのあたりは,以前書いた記事や中井社長の著
『できるやんか!-人間って欠けているから伸びるんや』
等にあります。
(私はこの本を当時担当していた被告人に差入れしました。)
このように民間企業が,元犯罪者の再雇用の
社会的受け皿となっていく取組みが始まっています。
元「やんちゃ」していた人の雇用に興味があるが
二の足を踏んでいるような企業・事業主には,
ぜひトライしてもらいたいと思っています。
そのための仕組みも整備されつつあります。
従来型の,協力雇用主の善意に頼り,リスクを丸抱えさせ,
ボランティアを強いるような状況は改善の方向にあり,
弁護士の有志は,その取組みとコラボしています。
中井社長の著書「社長の教科書」も読みました。
同著の中で,以下のようなくだりがあります。
何のために儲けるのか
何のために会社を経営するのか
この問いに対して,中井社長は,
千房を通じて夢とロマンを提供したいということと,
お好み焼きを「ディナー」として通用する
食文化に育てたいということと並べて,
働く意欲のある人材に職場を提供すること
職場を提供することによって社会に貢献したい
と答えています。
私はこの答えにすごく共感します。
私自身そうありたいと思う,大切にしたい概念です。