去年あたりから、大人の風疹が大流行していることをご存知でしょうか?
風疹というと、「こどものころに予防接種受けなかったっけ?」と思う方もいるかもしれませんが、世代や性別によって集団予防接種の空白期間があり、特に20代~40代の男性の感染が多いようです。
私も予防接種を受けていない世代ですが、先週、流行にのって風疹にかかってしまいました。
風疹は妊娠中の女性がかかると、産まれてくるこどもに障害が残る可能性がある病気です。
ですから、感染のリスクがある限り、原則自宅からは出られない状態になってしまいます。
私の場合は、症状は重くなく、仕事が出来ないような状態ではなかったのですが、周りに感染させる可能性があるため、仕事も休むことになってしまいました。
風疹が流行していることは半年くらい前から認識していましたし、予防接種を受けに行く時間はいくらでもあったのですが、問題が顕在化するまでは、ついつい後回しにしてしまいます。
根拠もなく、「自分は大丈夫だろう」みたいな考えもあったのだと思います。
こういったことは、法律の世界でもよくあることだと思います。
「自分に限って法律トラブルに巻き込まれることはないだろう」、「問題が起きたときに考えればいいや」等々、つい予防は軽視してしまいがちです。
たとえば、相手とトラブルになることはないと信じて契約書を作らずに取引をするとか、自分の子どもたちが争いごとをするはずがないと思い込んで遺言書を作成していないとか。
法律の問題も病気と同様に、顕在化する前に予防しておくことが大切です。
もちろん、問題が起きてからでも解決の方法はありますが、やはり手間も時間も費用もかかりますから、問題が起きないに超したことはありません。
今はまだ、個人の方が予防の観点から弁護士に相談することはあまり多くないように思います。
問題が起きる前から気軽に弁護士に相談できるように、弁護士も意識を変えていかないといけないですね。
予防を怠って痛い目にあった直後ですので、今回はちょっとだけ予防について話をしてみました。